歯周病・予防メンテナンス
Periodontal disease /
Preventive dentistry
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Preventive dentistry
口臭の原因の90%以上は口腔内にあるといわれます。
口臭の口腔内の原因で一番考えられるのは、歯周病です。過去の研究で歯周病と口臭の間には高い相関性があることが知られています。歯周病の特徴は歯周ポケットができることです。これは口の中の細菌の格好の住処を提供してしまいます。細菌の中でも歯周病菌は代謝の過程で硫化水素やメチルメルカプタンを産生します。これが口臭のもととなります。
心臓、脳の血管が詰まりやすい、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、と歯周病の関連が指摘されています。歯周病菌の毒素が慢性的に血液に入りこみ、毒素が血管の壁を厚くし、血栓を作るなどの関与が指摘されています。
歯周病と女性ホルモンの関係は歯周病菌が女性ホルモンを餌にするプレボテラ・インターメディアという歯周病菌が増加します。
女性ホルモンのエストロゲンの増加は18歳から40代半ばがピークでその後減少していきます。女性の場合、思春期、妊娠中など歯茎が腫れやすくなります。また、早産や低体重児出産のリスクが高まることが報告されています。
日本人の死亡原因の第5位は、肺炎です。その一因となっている肺炎に誤嚥(ごえん)性肺炎があります。誤嚥とは嚥下(えんげ)が正しく行われずに、唾液や食べ物などが気管を通り誤って肺に入っていくことです。誤嚥によりお口の中の細菌が肺に入り込み炎症を起こしてしまいます。これが誤嚥性肺炎です。
歯周病だと糖尿病にかかりやすいといわれています。歯周病関連細菌から出される内毒素が歯肉から血管内に入り込み、マクロファージからの腫瘍壊死因子αの酸性を促進します。その結果血糖値を下げる働きをもつホルモンであるインスリンを作りにくくすることが分かっています。
お口の中の細菌が誤嚥や血液を経由し全身へと流れ疾患を引き起こす。
以下の症状のある方は歯周病の可能性があります
歯茎に炎症が起き、「歯周ポケット」が深くなります。痛みはまだありませんが、ブラッシング時に出血することがあります。
炎症が深まり、歯周病菌があごの骨にまで達しています。歯周ポケットが深くなり、歯はグラグラしはじめます。
歯を支えている骨の半分以上が溶けています。
歯周ポケットがかなり深くなり、歯はグラグラに。歯茎からは膿が出て口臭も増します。ここまでくると、最終的に歯は抜け落ちてしまいます。
*歯周病の早期発見、早期治療、最も合理的なスケーリングで集中的に原因の除去から始めましょう
予防歯科は
セルフケアと
プロケアと
化学的プラークコントロールの時代
当院では、スイスEMS社製のエアフローを使用しております。
エアフローは、保険診療では使用することができない保険外のメンテナンスに使用されている機械です。
歯周病治療の最先端であるヨーロッパの学会では、EMS社製のエアフローが世界標準となっております。
天然歯やセラミック、インプラントを傷つけることなく、歯石やプラーク、着色を落とすことができます。
早く、綺麗に、痛くない、がエアフローを使った歯周治療の特徴です。
つまり日々のプラークコントロールが虫歯や歯周病の予防になります。細菌の口腔内コロニーは歯肉の上、歯肉の下のプラーク、舌、粘膜に形成されると言われています。現在の研究でブラッシングのみでは口腔内細菌は75%残るとの結果が出ています。近年の歯磨きではブラッシング、歯間ブラシ、フロスなどのブラッシング方法と用具が非常に多く店頭に並んでいる状況です。厳密に自分に合ったものを正しい方法で使用していない場合、歯ブラシによる楔状欠損や知覚過敏などで問題を起こしてしまうこともあります。歯ブラシの方法、圧力、磨き方などを確認して頂くことでプラークコントロールの治療戦略を立てています。
また、セルフケアだけでなく、プロケアや化学的プラークコントロールを取り入れることで、歯肉縁下、歯周ポケット洗浄、局所抗菌療法などを定期的に行い、歯周病、虫歯のリスクを軽減させ、口腔内からの健康を維持しましょう。メンテナンス、歯周病治療は保険適用で治療ができます。