「インプラントは虫歯になる」は間違いで「ならない」が正解!安心できない注意点も解説
「インプラントは虫歯になる」は間違いです。インプラントは天然歯ではなく人工歯なので、虫歯になりません。
しかし虫歯にならないからとケアを怠ると、インプラント周囲炎になったり、他の歯が虫歯になったりします。
よって、手放しで安心はできません。
インプラントは抜歯を伴う治療です。そのため虫歯があっても治療を受けられます。
今回はインプラントが虫歯にならないからといって安心できない3つの理由や、虫歯がある方のインプラント治療、保険適用の有無などについてまとめました。
インプラント治療を得意とする歯科医の目線から、本音で解説をします。
記事を最後までチェックすれば、治療に向けて、インプラントに関する不安を1つ解消できます。
「インプラントは虫歯になる」は間違いで「ならない」が正解
インプラントは、人工歯根と人工歯で構成されています。天然歯のように、神経やエナメル質を持ちません。そのためインプラントは虫歯になりません。
「インプラントは虫歯になる」は間違いです。
虫歯は以下の順序で進行します。
- C0:初期の虫歯
- C1:エナメル質の虫歯
- C2:象牙質の虫歯
- C3:神経まで達した虫歯
- C4:歯根まで達した虫歯
そしてインプラントは、虫歯が歯根まで達した方のための治療法です。歯根まで達して天然歯がなくなっているため、虫歯になりようがありません。
入れ歯が虫歯にならないのと同じです。
インプラントは虫歯にならないからといって安心はできない
たしかにインプラントは虫歯になりません。しかし以下3つの理由から、安心はできません。
- インプラント周囲炎になるリスクがある
- 他の歯が虫歯になる可能性がある
- インプラントにも寿命がある
それぞれ詳しく見てみましょう。
インプラント周囲炎になるリスクがある
インプラント自体は虫歯になりません。しかしインプラント歯周炎という、歯周病に似た炎症をおこすリスクがあります。
インプラント周囲炎とは?:
インプラント周囲の歯茎や骨が歯周病菌に感染した状態。インプラント版の歯周病。
インプラント周囲炎になると、最悪の場合、顎骨が溶けてインプラントが脱落してしまいます。
虫歯にならないからといってメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎になるかもしれません。
インプラント周囲炎の原因は歯周病と同じく、歯垢に潜む細菌です。インプラント治療を受けても、歯垢を溜めないための、日々の丁寧な歯磨きは欠かせません。
また歯垢は放置すると歯石になり、歯磨きでは除去できなくなります。歯医者での数ヶ月に1回の歯石取りも欠かせません。
他の歯が虫歯になる可能性がある
インプラント治療を施した歯は、虫歯になりません。しかしそれ以外の歯には、当然ながらこれまでどおり、虫歯のリスクがあります。
「インプラントは虫歯にならないから」とメンテナンスを怠ると、他の歯が虫歯になってしまいます。
インプラントは、虫歯が歯根に達した方のための治療法です。
高齢でないにもかかわらず虫歯が歯根に達する方は、以下のような条件が揃っていると考えられます。
- 唾液の分泌量が少なく口内が中和されにくい
- 歯並びが悪く磨き残しが出やすい
- 歯質が弱く虫歯が進行しやすい
- 正しく歯を磨けていない
- 歯医者に何年も行かない
そのためインプラント治療後も、これまで以上に口腔ケアを意識する必要があります。
関連記事:歯がボロボロは遺伝だから仕方ない?歯が生まれつき弱い人の特徴を紹介
インプラントにも寿命がある
インプラントの平均寿命は、10〜15年ほどとされています。インプラントが寿命を迎えたら、再び人工歯根の埋入から治療が必要です。
そのため「一度インプラント治療をすれば一生安心」というわけではありません。
しかしそれでも、他治療法と比べると寿命が長いことはたしかです。
- 入れ歯の寿命:平均4〜5年
- ブリッジの寿命:平均7〜8年
正しくメンテナンスを行い、再治療なしで20〜30年インプラントを使い続けている方もいます。
一方でメンテナンスを怠り、10〜15年よりも短い期間で再治療が必要になるケースもあります。
虫歯がある場合でもインプラント治療はできる?
インプラントは抜歯を伴う治療法です。そのため治療を受ける歯が虫歯になっていても、問題なく治療を受けられます。
しかし虫歯による炎症が見られる場合は、炎症を抑える治療を先に行います。
またインプラント治療を受けたい歯以外にも虫歯があり「この状態でもインプラント治療を受けられるのか」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
結論、虫歯が複数本あっても、インプラント治療は可能です。インプラント治療と同時進行、あるいはその前に虫歯の治療を行います。
歯医者は虫歯を治療するための場所です。「虫歯が多すぎて…」といった心配は不要です。
関連記事:歯がボロボロすぎて歯医者に行けない人必見!5つの原因と放置の危険性を解説
虫歯によるインプラント治療に保険は適用される?
インプラントは自由診療が原則です。虫歯によるインプラント治療に、保険は適用されません。
1本あたり40〜70万円ほどの治療費がかかります。
インプラント治療に保険が適用されるのは、以下を満たす場合のみです。
- 顎骨の3分の1以上が欠損、形成不全である
- 先天性欠如歯が6本以上ある
- 条件を満たす医療機関で治療する
インプラントのみならず、審美性や耐久性に優れた治療法は自由診療が原則となっています。
関連記事:インプラントが保険適用になったのはいつから?条件が厳しすぎるって本当?将来についても解説
関連記事:インプラント費用は1本40〜70万円! 前歯と奥歯の違いや費用を抑える5つの方法を紹介
虫歯が深刻な方の治療法をインプラントとそれ以外で比較
虫歯が歯根に達する場合、選択できる治療法は以下の3つです。
- インプラント
- 入れ歯
- ブリッジ
入れ歯は、上記のなかで唯一、着脱が必要な治療法です。毎日外して、洗浄しなければなりません。日常生活で外れて、恥ずかしい思いをする可能性もあります。
以上から「できれば入れ歯は避けたい」と考える方が多い印象です。
ブリッジは、両隣の歯を支えとして人工歯を固定する治療法です。そのため両隣の歯が丈夫でなければなりません。
インプラントは審美性や耐久性に最も優れた選択肢です。しかし入れ歯やブリッジと比較して高額な治療費がかかります。
インプラント以外の選択肢については、以下の記事でも解説しています。
関連記事:インプラントとブリッジはどっちがいい?費用の違いや併用の選択肢について解説
関連記事:インプラントとセラミックの違い5つ!値段やどちらが向いているかを解説
関連記事:差し歯とインプラントの違いは3つ!寿命や値段といった観点からどっちが良いか解説
インプラント治療ならトラストデンタルクリニックにお任せ
トラストデンタルクリニックは、東京都港区浜松町の歯科医院です。当院では、インプラント治療に関するさまざまな選択肢を用意しています。
当院の強みは、サージカルガイドを使用した、メスを使わない低侵襲インプラント治療です。
低侵襲インプラント治療によって術後の痛み・腫れは軽減されます。手術時間も短縮され、20分で終わるケースも珍しくありません。
当院では、急に治療を始めることはありません。治療方法・治療期間・治療費・治療の痛みなどについて説明をして、ご納得いただいた上で治療を行います。
▼当院における前歯4本の治療事例(インプラント2本・ブリッジ2本、治療期間6ヶ月、治療費132万円)

Before

After
首都圏でインプラント治療についてお悩みの方は、ぜひトラストデンタルクリニックへご相談ください。
まとめ
インプラントが虫歯にならないからといって安心できない3つの理由や、虫歯がある方のインプラント治療、保険適用の有無などについて解説しました。
インプラントは虫歯になりません。しかしメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎や他の歯が虫歯になるリスクがあります。
そのためただインプラント治療を受けて満足するのではなく、その後の口腔ケアに対する意識も大切です。
首都圏でインプラント治療についてお悩みの方は、ぜひトラストデンタルクリニックへご相談ください。