インプラント費用は1本40〜70万円! 前歯と奥歯の違いや費用を抑える5つの方法を紹介
インプラント治療には、1本あたり40〜70万円の費用がかかります。
1本か2本か、前歯か奥歯かによって、1本あたりの治療費は変わりません。単純計算で、2本インプラント治療を行う際にかかる費用は80〜140万円、3本の場合は120〜210万円となります。
「インプラント治療を検討しており、費用について詳しく知りたい」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
今回はインプラント治療にかかる費用の内訳や、費用が高い理由、費用を抑える5つの方法などについてまとめました。
インプラント治療を得意とする歯科医の目線から、本音で解説をします。
記事を最後までチェックすれば、インプラント治療にかかる費用についてひと通り理解できます。
インプラント治療にかかる費用は1本40〜70万円
インプラントは、顎骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。
治療費は歯1本あたり40〜70万円となっています。
歯科治療には、入れ歯やブリッジなど複数の選択肢があります。インプラントは、これらの選択肢のなかで最も費用のかかる治療法です。
複数本の歯を同時に治療して、200万円や300万円の治療費がかかるケースも珍しくありません。
しかしその分、審美性や耐久性、食事をする際の感覚などは他の治療法と比較して優れています。
関連記事:歯がボロボロだと治療費はいくらに?お金がない場合の対処法も紹介
インプラント治療にかかる費用の内訳
インプラント治療にかかる費用40〜70万円の内訳は、以下のとおりです。
- 検査・診察:1〜3万円
- 手術:20〜40万円
- 人工歯:10〜30万円
インプラント治療では、まず顎骨の状態や神経・血管の位置を確認する検査が必要です。具体的には、CTスキャンやレントゲンを撮影します。
手術には、人工歯根の埋め込みや、アバットメント(連結部)の装着が含まれます。1本あたり20〜40万円と、インプラント治療で最も費用がかかる部分です。
インプラント上部に取り付ける人工歯には、審美性や耐久性が高いセラミックやジルコニアを使用します。
セラミックやジルコニアといった素材は保険適用外です。そのため1本あたり10〜30万円の費用がかかります。
インプラント治療にかかる費用は前歯と奥歯で変わらない
インプラント治療にかかる費用は、前歯でも奥歯でも、ほとんど変わりません。
しかし奥歯よりも前歯の方が、一般的に骨が薄くなっています。骨が薄いと、顎骨と人工歯根がうまく接着しません。
そのため骨造成やGBR(骨誘導再生)などの治療が追加で必要となり、結果として治療費が奥歯より高くなるケースはあります。
参考までに、骨造成手術の費用相場は3〜35万円ほどです。
インプラント治療で1本にかかる費用は本数が増えても変わらない
インプラント治療における1本あたりの費用は、本数が増えてもほとんど変わりません。
例えば2本のインプラントを埋入する場合、単純に1本分の費用を2倍にした金額がかかります。「本数が多ければその分お得になる」といったことはありません。
ただし、インプラントのなかでもオールオン4という治療法で、片顎12本の歯を一度に治療するケースでは、1本ずつ治療する場合と比べて割安になります。
しかしオールオン4は、歯がまったくない方や、残った歯をすべて削ってでもインプラントにしたい方のための治療法です。数本のインプラント治療を検討している方は選択できません。
インプラントの治療費用が高い理由
インプラントの治療費用が他の治療法と比べて高い理由は、以下の3つです。
- 高度な外科手術が必要だから
- 治療期間が長いから
- 使用する素材自体が高いから
それぞれ詳しく見てみましょう。
高度な外科手術が必要だから
インプラント治療では、顎骨に人工歯根を埋め込む外科手術が必要です。そのためブリッジや入れ歯などの一般的な歯科治療と比べて、技術的な難易度が高くなります。
手術の前には、CTスキャンなどの精密検査も必要です。また場合によっては、骨造成手術も必要になります。
これらの手術は経験豊富な歯科医師しか対応できず、その分治療費が高くなります。
治療期間が長いから
インプラントの治療期間は、3〜12ヶ月です。ブリッジや入れ歯などの治療法と比べると、治療期間が長くなっています。
インプラント治療には、抜歯即時埋入と抜歯待時埋入の選択肢があります。それぞれの治療期間は、以下のとおりです。
- 抜歯即時埋入:3〜6ヶ月
- 抜歯待時埋入:4〜12ヶ月
治療期間が長ければ長いほど、費用はかさむ傾向にあります。
インプラントの治療期間がここまで長いのは、人工歯根が顎骨に定着するまでに3〜6ヶ月かかるからです。
また抜歯待時埋入の場合、抜歯から人工歯根の埋入までの間に1〜6ヶ月の待機期間があるため、治療期間はさらに長くなります。
関連記事:インプラントの治療期間平均は7.5ヶ月!最短で3ヶ月!歯がない期間や食事について解説
関連記事:インプラントの抜歯即時埋入とは?メリット・デメリットや費用について解説
使用する素材自体が高いから
インプラント治療では、チタンやセラミック、ジルコニアなどの高価な素材を使用します。そのため保険適用や、他の自由診療と比べて、治療費が高くなっています。
まずチタンは、人工歯根に使われる素材です。生体親和性が高く、金属アレルギーを起こしにくいという特徴があります。
続いてセラミックやジルコニアは、人工歯根の上に装着する人工歯に使われる素材です。審美性や耐久性の面で、他の素材よりも優れています。
なおセラミックやジルコニアは、インプラントのみならず、ブリッジや被せ物の治療でも使用されることがあります。
インプラント治療にかかる費用を抑える方法
インプラント治療にかかる費用を少しでも抑える方法は、以下の5つです。
- 保険適用で治療を受ける
- デンタルローンを利用する
- 麻酔は局所麻酔だけしか使用しない
- できるだけ早く歯医者に行く
- ブリッジと併用する
1つずつ詳しく解説します。
保険適用で治療を受ける
歯科治療は、保険適用と保険適用外に分かれます。保険適用の場合、自己負担は3割で済むので、治療費を抑えられます。
例えば保険適用外でインプラント治療を行う場合、かかる費用は40〜70万円です。一方、保険適用ではかかる費用を3〜10万円に抑えられます。
しかし保険適用でのインプラント治療は、原則不可能です。以下の条件を満たす場合に限られるからです。
- 顎骨の3分の1以上が欠損、形成不全である
- 先天性欠如歯が6本以上ある
- 条件を満たす医療機関で治療する
ブリッジや入れ歯などの治療法では、保険適用を選択可能です。しかしインプラント治療では、保険適用外が原則となります。
関連記事:インプラントが保険適用になったのはいつから?条件が厳しすぎるって本当?将来についても解説
デンタルローンを利用する
「他の治療法で妥協したくない」「だけど費用が足りない」と悩む方におすすめの選択肢がデンタルローンです。
デンタルローンを利用すれば、分割払いで負担を減らしつつ、比較的高額な治療を受けられます。
デンタルローンの金利は、年2.5〜8.8%です。キャッシングやカードローンと比較すると、お得に歯科治療を受けられます。
もちろん総支払額を最も抑えられる選択肢は、一括払いです。
一括払いが難しい場合には、デンタルローンを検討してみてください。
デンタルローンを利用すれば「手元に十分な費用がないから」と何年間もコンプレックスを抱えたまま過ごさずに済みます。
麻酔は局所麻酔だけしか使用しない
インプラントの治療では、麻酔を使用します。
インプラントは抜歯をした後、顎骨に人工歯根を埋め込む治療法です。外科手術を伴うので、麻酔は必須です。
そして麻酔には、複数の選択肢があります。
痛みを伴う歯科治療で必ず使用されるのが、局所麻酔です。局所麻酔はインプラントの治療費に含まれているので、追加で費用がかかることはありません。
また「意識が鮮明な状態で治療をされるのが怖い」という方には、静脈内鎮静法の選択肢があります。
静脈内鎮静法は、点滴によって鎮静剤や麻酔薬を投与する方法です。全身麻酔ではありませんが、眠っているような感覚のなかで治療を受けられます。
費用は5〜10万円で、保険の適用はありません。
局所麻酔しか使用しなければ、インプラント治療にかかる費用を抑えられます。局所麻酔だけでも痛みは感じないので、ご安心ください。
関連記事:インプラントの麻酔方法・種類は2つ!静脈内鎮静法・局所麻酔の特徴や費用を紹介
できるだけ早く歯医者に行く
虫歯は、風邪のように自然治癒しません。放置すればするほど、悪化していきます。
インプラントに限らず、歯科治療にかかる費用を抑える一番の方法は、できるだけ早く歯医者に行くことです。
虫歯が悪化すればするほど、複雑な治療が必要になり、かかる治療費が増えるからです。
すでに歯を喪失してしまっている箇所は、仕方がありません。インプラント・入れ歯・ブリッジなど、歯の喪失を補う治療を受けるしかありません。
しかし歯医者で適切な治療を受ければ、今後の治療費は抑えられます。
数ヶ月に1回の定期健診を受けておらず、虫歯を放置しているのであれば、「今」こそが歯医者に行くべきタイミングです。
歯を完全に喪失すると、取れる選択肢はインプラント・入れ歯・ブリッジの3つだけです。両隣の歯が健康でないと、取れる選択肢はインプラントか入れ歯だけになります。
そして「入れ歯は嫌だから」とインプラントを選ぶ場合、治療費がかさみます。
関連記事:歯がボロボロすぎて歯医者に行けない人必見!5つの原因と放置の危険性を解説
ブリッジと併用する
インプラントとブリッジは併用できます。例えば前歯4本を治療する場合、2本をインプラントにして残り2本をブリッジにするといった形です。
インプラントとブリッジの1本あたりの治療費は以下のとおりです。
- インプラント:40〜70万円
- ブリッジ(保険適用外の場合):24〜54万円
インプラントとブリッジを併用することで、数万〜数十万円の治療費削減になります。
なお、ブリッジには保険適用の選択肢もあります。しかし保険適用のブリッジは審美性や耐久性に劣るため、インプラントとの併用はおすすめしません。
隣に綺麗なインプラントがある分、保険適用のブリッジが余計に目立ってしまいます。
関連記事:インプラントとブリッジはどっちがいい?費用の違いや併用の選択肢について解説
費用を抑えたインプラント治療ならトラストデンタルクリニックにおまかせください
トラストデンタルクリニックは、東京都港区浜松町の歯科医院です。インプラント治療を得意としています。
ブリッジとの併用やデンタルローンなど、費用負担を抑えるための選択肢を複数ご用意しています。
▼当院における前歯4本の治療事例(インプラント2本・ブリッジ2本、治療期間6ヶ月、治療費132万円)

Before

After
当院の強みは、サージカルガイドを使用した、メスを使わない低侵襲インプラント治療です。
低侵襲インプラント治療によって術後の痛み・腫れは軽減されます。手術時間も短縮され、20分で終わるケースも珍しくありません。
また治療時の麻酔についても、複数の選択肢をご用意しています。眠っているような感覚で治療が受けられる静脈内鎮静法や、局所麻酔の前に行う表面麻酔も選択可能です。
当院では、急に治療を始めることはありません。治療方法・治療期間・治療費・治療の痛みなどについて説明をして、ご納得いただいた上で治療を行います。
首都圏でインプラント治療についてお悩みの方は、ぜひトラストデンタルクリニックへご相談ください。
まとめ
インプラント治療にかかる費用の内訳や、費用が高い理由、費用を抑える5つの方法などについて解説しました。
インプラント治療1本あたりにかかる費用は、40〜70万円です。治療の難易度や期間、使用する素材などの理由から、他の治療法と比べて費用が高くなっています。
しかしその分、審美性や耐久性に優れており、満足度の高い治療法であることに間違いはありません。
ブリッジとの併用やデンタルローンなどで、費用負担の軽減が可能です。
首都圏でインプラント治療についてお悩みの方は、ぜひトラストデンタルクリニックへご相談ください。