50代で歯がボロボロ・入れ歯の人の割合は?放置すると恥ずかしいのか、具体的な治療法を紹介
年齢を重ねるに連れて、虫歯ができて歯の数は減っていきます。元々28本ある歯ですが、45〜54歳の歯の平均本数は27本、55〜64歳の場合は24.5本となっています。
50代で総入れ歯の方はほとんどいません。しかし部分入れ歯をしている方の割合は、何らかの義歯を使用している方のうち5〜15%となっています。
本記事では、50代で歯がボロボロ・入れ歯の人の割合や50代で入れ歯は恥ずかしいのか、50代が「歯がボロボロ」を放置するリスクなどについてまとめました。
歯科医の目線から、本音で解説します。
記事を最後までチェックすれば、50代で「歯がボロボロ」と悩むあなたが、何をすれば良いのかが明確になりますよ。
50代ごろから歯がボロボロ・入れ歯の人の割合は増えてくる
人の歯は、親知らずを除くと全部で28本あります。
以下は、厚生労働省 e-ヘルスネットに掲載されている、年齢と歯の喪失をまとめたグラフです。
44歳までの歯の数の平均は28本台です。28本をわずかに上回っているのは、親知らずを抜いていない方がいるからでしょう。
一方50代頃から、歯の数の平均は大幅に減っていきます。45歳以降の歯の本数の平均は以下のとおりです。
年齢 |
歯の数 |
45〜54歳 |
27.0本 |
55〜64歳 |
24.5本 |
65〜74歳 |
20.8本 |
75歳〜 |
15.7本 |
歯がなくなれば、その箇所は入れ歯やインプラント、ブリッジなどにしなければなりません。もしくは治療せずに放置をして、歯がボロボロになってしまう方もいるでしょう。
50代で入れ歯の人の割合は?
続いて以下は、義歯の使用状況を年齢別にまとめたグラフです。
50代の30〜55%ほどが、何らかの義歯を使用していることが分かります。
歯の平均本数は、年齢とともに減っていくとお伝えしました。それとともに、何らかの義歯を使っている人の割合も増えていきます。
50代で入れ歯を使用している方の割合は、以下のとおりです。
部分入れ歯 |
総入れ歯 |
|
45〜54歳 |
約5% |
ほとんど0% |
55〜64歳 |
約15% |
約3% |
50代で総入れ歯をしている方は、ほとんどいません。また部分入れ歯をしている方も、50代で何らかの義歯を使用している方のうち1割程度です。
義歯を使用している大半の50代が、入れ歯ではなくブリッジを選択していることがグラフから分かります。
「歯がボロボロ」を放置しない50代は増えている
続いて以下は、歯の喪失状況の推移を年齢別にまとめたグラフです。
どの年齢でも、歯の本数は昔と比較して増えています。
例えば45〜54歳の歯の本数は、1957年には20本程度でした。つまり45〜54歳の時点で、すでに8本程度の歯を失っています。
一方2016年の45〜54歳の歯の本数の平均は、27本ほどです。
「歯がボロボロ」を放置せずに適切な治療を受けている人の割合は、50代でもそれ以外でも増加しています。
昔と比べて「歯がボロボロ」な人の割合が減っているが故に放置すると余計に目立ってしまうとも考えられます。
50代で総入れ歯の男性/女性タレントはいる?
45歳〜54歳の方で、何らかの義歯を使用している方のうち、総入れ歯の方が占める割合はほとんど0%で、55歳〜64歳の方では、約3%であるとお伝えしました。
この調査と同じように、50代で総入れ歯を使用している男性/女性タレントは、ほとんどいないと考えて問題ありません。
テレビを見ていて「この人は私と同じ50代なのに歯が綺麗だな」と感じることがあるでしょう。
もちろんなかには、きちんとメンテナンスをして歯を綺麗に保っている方もいます。
しかし50代で歯が綺麗なタレントさんのなかには、入れ歯ではなくインプラントを使用している方が多いです。
以下、インプラント治療を受けたタレント、芸能人の例です。
- バナナマン日村さん(上の歯10本、下の歯5本)
- ナインティナイン岡村さん(奥歯2本)
50代で入れ歯は恥ずかしい?
ここまでの内容を踏まえると、50代で入れ歯を使用している方は、ほとんどいません。
「そんななか自分だけ入れ歯をするのは恥ずかしいな」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
ここでは「50代で入れ歯をすることの恥ずかしさ」について解説します。
「歯がボロボロ」を放置する方が恥ずかしい
入れ歯をしていても、第三者に気づかれる可能性は高くありません。
稀に「この人極端に歯が綺麗だな」と思われるかもしれませんが、ブリッジやインプラントの選択肢もあるため、入れ歯とは断定できません。
一方「歯がボロボロ」の状態は、一目見れば分かります。例えば会話中に口の中が見えた際に「うわっ」と思われてしまいます。
たしかに50代で入れ歯は少数派です。よって恥ずかしいと感じる気持ちも分かります。
しかし入れ歯よりも「歯がボロボロ」の状態を放置している方が、よっぽど恥ずかしいと言えるでしょう。
関連記事:歯がボロボロで歯医者に行くのが恥ずかしい人必見!勇気を出す秘訣と放置するリスク
たしかに入れ歯は少し恥ずかしいかも
入れ歯はブリッジやインプラントとは異なり、取り外しが可能です。入れ歯を清潔に保つために、寝ている間に入れ歯を外して、洗浄しなければなりません。
入れ歯の洗浄中、装着していた箇所は「歯がない状態」となります。毎日数時間は「歯がない自分」と向き合うことになるので「恥ずかしい」と感じてしまう方もいます。
また入れ歯に対して「老人がつけるもの」といったイメージをお持ちの方も多いでしょう。よって50代で入れ歯をつけることに対して、プライドが傷つき「恥ずかしい」と感じる方もいるようです。
テレビアニメなどでは、おばあちゃんが大笑いをして入れ歯が外れてしまうようなシーンが度々放送されます。
こういった入れ歯へのイメージも「恥ずかしい」という気持ちにつながります。
おすすめはブリッジかインプラント
歯を失った際の治療法としては、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つがあります。
「入れ歯は恥ずかしいかも」といった気持ちを拭えない方には、ブリッジかインプラントの選択肢がおすすめです。
ブリッジは保険適用も可能なので、治療費を抑えられます。しかし両隣の歯を削って支えにするので、あまりにも歯がボロボロだと治療ができません。
インプラントは保険適用外で治療費がかかりますが、どんな状態からでも綺麗な歯を手に入れられます。
予算や歯の状況などに応じて、自分に合った治療法を選択しましょう。治療法ごとにかかる費用については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:歯がボロボロだと治療費はいくらに?お金がない場合の対処法も紹介
50代が「歯がボロボロ」を放置するリスク
50代が「歯がボロボロ」を放置するリスクは、以下の3つです。
- 生活の質が低下する
- 歯以外の健康にも悪影響を与える
- 周りの目が気になって仕方なくなる
それぞれ詳しく見てみましょう。
生活の質が低下する
歯がボロボロになると、以下の理由から生活の質まで低下してしまいます。
- 食事が困難になる
- 発音が困難になる
- 自信を失う
「食事」は生活において重要な要素です。
歯がボロボロになると、硬い食べ物を避けるようになります。それが栄養バランスの悪化につながり、さらには咀嚼機能の低下や消化不良を引き起こしかねません。
またサ行やタ行の音は、前歯がなければ発音できません。歯がボロボロになると発音がうまく行かず、会話にも支障が出てしまいます。
最後に「歯がボロボロである」という事実が、自信に大きな悪影響を与えます。人と接することに恐怖や不安を抱くようになってしまうかもしれません。
歯以外の健康にも悪影響を与える
実は「ボロボロの歯」は、口内のみならず、体全体に悪影響を与えます。これは口内の細菌が血液に侵入して、全身を巡ってしまうからです。
口内の細菌が血液に侵入することで、心筋梗塞・脳梗塞・副鼻腔炎・骨髄炎などさまざまな疾患へのリスクが高まります。
またメンタルヘルスといった観点からも、ボロボロの歯の放置は悪影響を及ぼします。
「ボロボロの歯を見られたくないから」と人目を避けるようになり、社交性が失われたり、ストレスが溜まったりするかもしれません。
ボロボロの歯の放置は「歯」だけの問題に留まりません。年齢とともにさまざまな疾患へのリスクが上がるため、50代以上の方には尚更です。
周りの目が気になって仕方なくなる
この記事に辿り着いた方の大半は、自身の歯に対してコンプレックスを抱えているはずです。
「50代 歯がボロボロ」「50代 入れ歯 恥ずかしい」のような検索をして、この記事に辿り着いたのではないでしょうか。
歯は風邪とは異なり、自然治癒しません。つまりボロボロの歯を放置していると、一生コンプレックスを抱えたまま生活することとなります。
ボロボロの歯を見られたくないからと、大きく口を開けて笑えなくなったり、写真を撮るときに口を閉じてしまったりします。
歯は身長や骨格とは異なり、治療で改善できるコンプレックスです。
改善できるコンプレックスを「歯医者に見られるのが恥ずかしいから」「もう何十年も歯医者に行っていないから」のような理由で放置すべきではありません。
歯がボロボロで悩む50代は「まず歯医者に行くこと」が大切
50代で歯がボロボロで悩む方や、もう何十年も歯科検診を受けていない方は、とにかく歯医者に行ってみることが大切です。
インターネットで歯の治療について調べるのも、大きな一歩です。しかし調べているだけでは、悩みは解決しません。むしろ不安が増すばかりです。
歯医者に行ってみると「今まで何年も悩んでいたのは何だったんだ」と良い意味で驚くでしょう。
治療法や治療費は、歯医者によって異なります。
歯医者に行ったからといって、その場ですぐに治療を決断する必要はありません。まずは話を聞いて、帰って考え、治療を受けるか否かを決めます。
特にしばらく歯医者に行っていない方は、治療法や保険適用範囲の変化に驚くでしょう。
例えば保険適用で治療費を抑えつつ、銀歯ではなく白い詰め物や被せ物で治療をすることも可能です。
歯の治療について調べている今の勢いを利用して、歯医者への一歩を踏み出してみましょう。
「ボロボロな歯」の治療はトラストデンタルクリニックにお任せください
トラストデンタルクリニックは、東京都港区浜松町の歯科医院です。
「ボロボロの歯」の治療を得意としており、治療実績も豊富です。
▲当院での治療例
当院では、問診で状況をお伺いし、ご納得いただいた場合にのみ治療を致します。急な治療は行いませんので、ご安心ください。
また当院では、治療時の痛みを抑えたい方のために麻酔の選択肢を複数用意しています。麻酔注射が怖い方には、注射の痛みを和らげる表面麻酔を行います。
それでも不安な方には、静脈内鎮静法というほとんど眠っている状態で行う治療の選択肢もあるのでぜひご相談ください。
仕事や家事育児で忙しい方や遠方から通われる方のための、短期集中治療の選択肢もご用意しています。
首都圏の50代で「歯がボロボロ」とお悩みの方は、ぜひトラストデンタルクリニックへご相談ください。
まとめ
50代で歯がボロボロ・入れ歯の人の割合や、50代で入れ歯は恥ずかしいのか、50代が「歯がボロボロ」を放置するリスクなどについて解説しました。
50代で歯がボロボロ・入れ歯の人の割合は、それほど高くありません。だからこそ、50代で歯がボロボロだったり入れ歯を使用していたりする方は、目立ってしまいます。
歯がボロボロな方の選択肢は、入れ歯だけではありません。重い腰を上げて歯について調べている今の勢いのまま、歯医者に行って治療法や治療費、自身の歯の状況について聞いてみましょう。